||| 徳島企業ファイル:アプロサイエンス徳島県内には伝統産業から、情報技術(IT)などの先端技術を生かしたベンチャー企業まで、多種多様な業種、業態で新たな事業の芽を育てながら、新市場の開拓に向けた取り組みが続いている。県内各地の個性あふれる企業を紹介する。■アプロサイエンス(鳴門市撫養町黒崎) 企業、工場が点在する鳴門市撫養町黒崎の一角で、ポスト・ゲノム(全遺伝情報)として注目されるタンパク質の構造分析サービスを手掛ける。自然界に無数にあるといわれる有用なタンパク質。独自のノウハウと超微量のタンパク質の解析技術を生かし、年間五百以上のタンパク質のアミノ酸配列を決定、年間百程度の新しいタンパク質を生み出している。 一九九五年にバイオ事業部を発足させ、タンパク質の研究受託業務を開始して以降、年間売り上げは30〜50%の右肩上がり。ヒトゲノムの解読がほぼ終了した今、さらに成長が見込まれている。 九八年五月には最新式の超高感度自動アミノ酸配列分析装置を導入。従来の方法に比べ、十倍の感度でアミノ酸配列を特定する技術を駆使、微量のタンパク質でも分析できる体制を充実させた。さらに、タンパク質のペプチド(アミノ酸が結合した分子)の質量分析装置を入れ、昨年七月からタンパク質レベルで細胞の異常などを点検する「プロテオーム解析」も開始するなど、最新機器を取り入れての一層の技術レベルアップに努めている。 この四月にはペプチドの高速解析を進める質量分析装置を導入し、分析の感度、処理能力を大幅に高める計画。新薬開発などに向け、タンパク質研究が活発化する中、幅広いニーズを吸い上げる意向だ。 タンパク質の分析受託は、全国の大学、研究機関、企業など約七百におよぶ。真島英司取締役生命科学研究所長は「新規タンパク質の探索と医薬品への応用開発、特許を取得する戦略を強め、より多くの新薬開発シーズの発見に努めたい」と意気込む。 事業拡大に合わせ、社内体制の強化にも着手。今秋をめどに本社研究所を建設。研究スタッフも増員し、社員を十七人から二十四人にする方針。販売面では研究試薬販売二社と提携することで、マーケティング体制の増強を図る。 また、二〇〇三年か四年での株式公開を目指しており、真島取締役は「四国の玄関口を、世界的なタンパク質研究の拠点にしたい」と力を込めた。 2002年1月11日(金) 徳島新聞 |